黄金酒造株式会社

お問い合せフォーム





会社案内
商品一覧
仕込蔵
全芋焼酎 蘭
全芋焼酎蘭が出来るまで

トップページ > 憧れの海日記
ツイッターのささやき

山陽新幹線ワゴンサービス

さよなら 無常

優しさの本質

幸せの行方

肉食系の忘年会

年に一度の無礼講

晴耕雨読

勝負の極北

ブルーオーシャン

薩摩藩上屋敷

鹿児島から札幌へ

おごれる者久しからず

薩摩のからいも作り

師走に奔る

めぐる季節

恩愛の掟

首の皮一枚

聖地横浜へ

吾唯知足

千年の古都

ありがとう 桑田

物事の本質と行方

あー松島や松島や

熟年離婚

女の敵は女

酒の肴と特産品

おしゃべりのDNA

師走の月

アメリカ的中国

団塊のセールスマン

火事と喧嘩は江戸の華

失敗の本質

人生を共有する

世代交代

リセット

モノの価値

見えない力

晩酌の相手

アメリカの時そば

女神の微笑

音と書

最も日本的なもの

豆腐屋稼業

三つ子の魂

夏らしい江口浜

憧れのサマーホリデー







師走に奔る


年金定期便が届き、60歳からこれくらい貰えますと案内が届いた。
俺も年金を貰う齢かいと、自分のお金なのに少し嬉しい様な悲しい気持ち。
振り返ってみれば、私の人生は戦いの連続だったなあと、この案内を読みながら、つくづくと考えさせられた。
何故か常に最前線での白兵戦の日々で、それも硫黄島やガダルカナル島の玉砕師団のさしずめ小隊長クラス。部下に慕われる気のいい現場の指揮官で、炎天下のもと、一緒になって蛸壺を掘っているような、今で言う町の小さな工務店の何でも出来てしまう社長といったところ。
自分の性格は、わたしの飼い犬同様、人様との接触の日々がまず楽しい寂しがり屋だから、大本営の参謀や将官といった孤高な役回りは決して回ってこない。
島津の殿様には何人かの名君がいる。
その中でも島津斉彬はつとに有名だが、私の贔屓(ひいき)は島津義弘。
廃版となった池宮彰一郎氏の『島津奔る(はしる)』がかの男を知る上ではベストだろう。
血沸き肉躍り、最後の項では不覚にもさわやかにページを濡らした。残念ながら池宮氏は脚本の仕事を多くやられて、勢い余って他人の文章の引用が一部に見つかり、この本は廃版となってしまったのだが、私は今でもこの本を読み返しては楽しんでいる。
この島津義弘の戦いの人生は大きく分けて四つ。普通ならばその中のひとつでも人生最大の大戦(おおいくさ)であるのだけれど、なんと四度の大戦を鮮やかに生きながらえ、その武勇をますます天下に知らしめることとなる。
九州平定のために明け暮れた戦いの日々。そして天下人である豊臣秀吉との命を掛けた戦い。その後、秀吉の命で朝鮮に渡り30倍以上の中国明・朝鮮連合軍の敵を殲滅した激闘。最後は豊臣方につ付いて迎えた徳川家康との天下分け目の関が原の戦い。
この戦いでは破れ、家康の眼前を敵中突破し、死闘の末50騎ほどになりながらも国許薩摩に帰り着く。
この『島津奔る』のクライマックスがわっせわっせと輿に義弘を担ぎ乗せ、正に遁走し、国許に君主を無事帰すため、次から次へと殿(しんがり)をつとめて散りながら、義弘を守った件(くだり)である。
そののち、生き残りの薩摩武者が城中の若者にその時の敵中突破の話を請われるのだが、最後、感極まって言葉にならず一同全てがすすり泣くといったところでは、思わず私も同席しているかのように涙した。
朝鮮では鬼の子曼図(シーマンズ・島津)といわれその名を聞いただけで相手は逃げたと云われている。
鹿児島に住んでいるとこの手のきかん坊が結構いるのに気付くが、この義弘いたって温和で控えめな性格であったそうで、とても戦に明け暮れる鬼のような人物ではなかったようだ。
私が感じる人物像は勝負勘の鋭さと喧嘩上手なところか。
トータルで評価すれば、間違いなく戦国時代において最高の指揮官と最強の武士団ではないだろうか。どこか無理やり自分とダブらせたくなる、いい男である。
ついでに、家内からなんか最高裁判所から封書が来ているわよと言われて、『何それ?』
裁判員当選おめでとうと皆から言われ、早々、年末ジャンボを買い奔(はし)る。
写真は忘年会で蘭の置いてある天文館の店に地回り。元気です。

2009/12/10











[ 1 ]

COPYRIGHT(C) 2001 KOGANESHUZOU CO.,LTD. ALL RIGHT RESERVED.